出石鶴山を視察しました
2022年7月24日(日)に豊岡市出石町桜尾に所在する「出石鶴山」を視察しました。この視察は、本研究科の授業「地域社会フィールドワークⅠとⅡ」と「生態学フィールドワークⅠとⅡ」の一環で実施したものです。
出石鶴山は天然記念物に指定されたことのある史跡であり、最盛期はコウノトリを見物できる場所として全国的にも有名な観光地でした。現在は散策道が整備され、茶店跡や展望台を巡ることができます。
前半は、出石鶴山の散策道の整備に尽力された尾芝様に、散策道や茶店跡について案内いただきました。「松上の鶴」と称されたコウノトリが営巣した出石鶴山には、アカマツだけでなく、多種多様な樹木が見られました。また、一部のアカマツには、第二次世界大戦中に松脂を採取した痕跡が残り、当時の面影を残しています。
後半は、但馬地域の郷土史家である中村様から、出石鶴山の歴史について講演いただき、教員や大学院生と議論しました。中村様が収集した絵葉書を元に、コウノトリが瑞鳥として認知され全国で流行した経緯や、出石鶴山の茶店の雰囲気など、非常に興味深いお話しでした。
今回の授業を通して、出石鶴山がコウノトリ野生復帰事業や、但馬地域の自然環境、出石地域の観光などの様々な事象と結びつくことを学ぶことができました。